インカジとオンカジの違いは？違法性と仕組みについて徹底解説

2023 3/26

2023年1月27日 2023年3月26日

日本でもオンカジが一般的に利用されていますが、似たようなサービスとしてインカジと呼ばれるものがあります。インカジとオンカジは混合されがちですが、実際には大きな違いがあるものです。

違いを正しく理解して利用しないと、思わぬトラブルにまきこまれてしまいかねません。では、インカジとオンカジには、どのような違いがあるのでしょうか。

この記事では、

インカジとオンカジの違い
インカジの違法性
インカジとオンカジを利用する上での注意点

について解説します。インカジとオンカジの違いを正しく理解して、カジノを楽しみましょう。

インカジとオンカジの大きな違いは「違法性」

始めに、インカジとオンカジは以下の略称となります。

インカジ：インターネットカジノ
オンカジ：オンラインカジノ

正式名称を見ても、どのような違いがあるのか分かりにくいものです。では、インカジとオンカジの違いをまとめると、以下のような相違点があります。

	インカジ	オンカジ
運営会社	国内業者	海外業者
サービス提供方法	国内の実店舗で提供	海外のオンラインカジノ合法国のウェブサイト上で提供
ライセンス	なし	あり
換金方法	国内の実店舗で換金	決済サービスを通して換金

より詳しく相違点を解説すると、インカジの場合は国内業者が実店舗でインターネット上で遊べるカジノゲームを提供しています。また、インカジの場合はカジノゲームのサービスを提供するために必要なライセンスを取得していません。

一方で、オンカジの場合は海外業者がインターネット経由で各ユーザーに対してどこでもプレイできるサービスを提供しています。また、ライセンスを取得した上で営業しているのが特徴です。

インカジとは実店舗型の闇カジノ

インカジの場合、実際の店舗を開設してインターネットを通じてカジノゲームができる場所を提供しています。イメージとしては、パチンコ店のようにお店の中にゲームが多数用意されていて、そのゲームがインターネット経由で遊べるカジノゲームという形です。

日本では、競馬や競輪などの公営ギャンブルやパチンコなどは国が認めていますが、無許可のギャンブルは違法と法律で定められているのです。例えば、競馬では個人で馬券を販売することをノミ行為として禁止しています。

インカジの場合、ライセンスを取得していない状態で無許可運営しており、さらにその場で換金するという問題点があります。言わば、実店舗型の闇カジノと言える存在です。

オンカジとは合法な国で適正なライセンスを取得したオンラインサービス

オンカジの場合、日本ではなく海外の業者が運営しているサービスです。インターネット上でカジノゲームをプレイすることを許可している国、要するにカジノゲームが合法な国の業者が運営しています。

さらに、その国で必要となるライセンスを取得しているのが特徴です。オンカジに関するライセンスとは、そう簡単に取得できるものではありません。利用者よりお金を集めておこなうサービスであるため、信頼できる業者にしかライセンスが与えられません。

なお、オンカジを合法としてライセンスを与えている国として、以下が有名です。

キュラソー
マルタ共和国
ジブラルタル
カナワケ

もし、ライセンスを取得しても不正などが発覚した時点で、ライセンスは剥奪されます。オンカジ合法国の政府の監視下の元で、公正に運営が行われているため、オンカジは安全にプレイできる店が魅力的です。

インカジが違法となるのは「運営する場所」が主な原因

インカジの場合、オンカジと違って必要なライセンスを取得しておらず、違法性が高いと認識されています。その主な原因として、運営する場所が大きく起因していると考えられています。

また、誰が運営しているかという点も重要なポイントです。ここでは、過去の逮捕事例などについて開設します。

インカジで逮捕された実例

インカジでは、過去実際に利用者と運営業者の関係者が逮捕された事例があります。最も有名な事例が、2021年に東京都大田区西蒲田の一件です。

西蒲田のネットカジノ店摘発、開店半年余りで売り上げ１億円超…３００人が会員

警視庁は６日、東京都大田区西蒲田のインターネットカジノ店「キャンディ」を摘発し、店舗責任者（４１）（住所不詳）と従業員２人の男計３人を常習賭博容疑で現行犯逮捕した。３月の開店以降、約１億８００万円を売り上げたとみている。発表によると、３人は６日未明、雑居ビル４階の店内に、海外のカジノサイトに接続したパソコン１３台を設置し、客の男３人（単純賭博容疑で現行犯逮捕）とポーカーなどの賭博をした疑い。いずれも容疑を認めている。店は２４時間営業で、約３００人の会員がいた。
引用元：読売新聞オンライン

この事例では、経営者と従業員が常習賭博容疑で逮捕されています。常習賭博罪とは、常習として賭博した者に成立する犯罪であり、刑法186条1項に規定されています。

常習賭博罪の刑事罰は、3年以下の懲役であり、比較的重い罪を科されます。なお、この事例では店舗側の関係者が代干されていますが、店側だけが罪に問われるわけではありません。

インカジで逮捕の鍵は運営元とプレイヤーの「同時」検挙

日本において、インカジを提供している業者が少なからず存在していますが、すべてが摘発されているわけではありません。常習賭博罪など、賭博に関する法律では、運営者とプレイヤーの両方を検挙可能かという観点が重要視されています。

例えば、先に紹介した事例の場合、運営者が完全に違法営業をしていたことになります。また、そこでネットカジノを楽しんでいた方についても、違法行為の現行犯とみなされるのです。

そうなった場合、運営者とプレイヤーを法律違反を働いたとして検挙され、逮捕することができます。また、運営元とユーザーの両方を同時に検挙できるという裏が取れた段階で、現行犯で一斉に検挙されるケースが多いです。

オンカジは完全な合法ではないが違法でもない

インカジでは、過去逮捕者も発生しているため違法性が高いと認識されています。一方で、オンカジの場合はライセンスを取得しているため合法というイメージが強いです。

ただし、注意したいのはあくまでもオンカジが合法とされている国のライセンスを取得しているだけで、日本のライセンスは一切取得していません。似たような境遇にあるのが海外FX業者です。

FXサービスを提供するにあたって、海外FX業者の場合は日本の金融庁ライセンスではなく、他の国のライセンスを取得して日本でサービスを提供しています。この場合、完全に違法行為には当たらないものの、グレーな状況です。

オンカジでは、日本の法律でオンカジを裁く法律自体が存在しないため、グレーゾーンと認識されています。

警視庁がオンカジは違法と言っていたけど大丈夫？

2022年10月下旬に、警視庁ホームページで発表された「オンラインカジノに接続して賭博を行うことは犯罪です。」という広告が大きな話題を呼びました。今まで、多くの解釈があった中で警視庁が明確なメッセージを発したことで、オンカジ界隈がざわめきました。

警視庁のホームページでは、オンカジの実際に発生した検挙事例として以下の2つが紹介されています。

①　日本国内の自宅において、自宅に設置されたパーソナルコンピューターを使用して、海外の会社が運営するオンラインカジノサイトにインターネット接続し、同サイトのディーラーを相手方として賭博をした賭客を単純賭博罪で検挙

②　日本国内の賭客を相手方として、日本国内の賭客の自宅等に設置されたパーソナルコンピューターから、海外に設置されたサーバー上のオンラインカジノサイトにアクセスさせ、金銭を賭けさせていた者を常習賭博、賭客を単純賭博罪で検挙。
引用元：警視庁ホームページ

さらに、年別の摘発件数として以下の数値を公開しています。